6/9

 最近は報酬系がひどく狂うような悲しい出来事があって、そのせいか寝て見る夢だけが唯一の楽しみになってしまった。悲しい。己の生存圏とでも呼ぶべきパワーの領域が縮小し、自我の前線が著しく後退してしまったようだ。起きていても特に期待すべき喜びは無く、会う人々がみな昔出会った人々のパロディとなるように思われる、そんな喪失の状態。だから、私は眠りに落ちる。混淆するイメージの湧昇が私を予想外へと放り出してくれる、身軽さの中へ。遠ざかってしまった人々と再び会えるクニへ。

 

しかし振り向きたくなるのもやはり人の哀れな性?